前年の12月から録音を開始し、1962年11月13日レコーディング終了。
John Coltrane Quartet/Ballads
コルトレーンの作品としては異色作だが、情感のこもった優しい演奏で、今もジャズを聴き始めたばかりのリスナーに薦められることが多い。本作に関してしばしば伝えられるエピソードは、「サックスのマウスピースの調子が悪く、速いフレーズを弾けなかったため、苦肉の策としてバラード・アルバムを作った」というものであるが、真偽のほどは不明。実際のところは、プロデューサーのボブ・シールが、よりファン層を広げるために着想したようである。「ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ」は、元々はミュージカル映画『凸凹空中の巻』の挿入歌で、コルトレーン以前にもソニー・ロリンズが『サキソフォン・コロッサス』で、ビリー・ホリデイが『レディ・イン・サテン』で取り上げている。前年の12月から録音を開始し、1962年11月13日がレコーディングの最終日となりました。