12.05 Today is the anniversary of Rahsaan Roland Kirk’s death

12月5日は盲目の ジャズ・ミュージシャン ローランド・カーク 氏の命日
1977年42歳で死去

Roland Kirk with McCoy Tyner Stanley Clarke 1975 

盲目のジャズ・ミュージシャン。

サクソフォンやフルート、トランペット、オーボエ、ピッコロ、イングリッシュホルン、リリコンなど、多種多様な管楽器を演奏した。気魄がみなぎる演奏で知られ、舞台上での超絶的な即興演奏には、コミカルなおふざけや政治的な暴言、複数の楽器を同時に演奏する技能が加わっていた。数本のサクソフォンを首にぶら下げ、大柄な体躯に黒眼鏡をかけたいかつい風貌や、鼻でフルートを鳴らしながらスキャットを奏で、時に自ら歌い、手回しサイレンやホイッスルなども手に取って鳴らすといった演奏形態が奇異に受け取られたためか、日本国内では「グロテスク・ジャズ」と紹介されていた時期もある。
カークは、循環呼吸(円環呼吸)の理解者にして実践家であった。この呼吸法を用いることによって、単音を自在に引き伸ばすことができるようになっただけでなく、十六分音符のフレーズを高速で、ほとんど際限なく吹き続けることが出来た。カークは循環呼吸の技能を用いて、LP『(Prepare Thyself to Deal With a Miracle)』の収録曲の《サクソフォン協奏曲》を、20分間にわたって息継ぎなしで連続して演奏している。アトランティック・レコードのプロデューサーだったジョエル・ドーンは、カークの特技に対してギネスブックは記録を認定すべきだと考えていた(カークは同盤の録音よりもはるかに長く、ブレスなしで演奏し続けることができた)が、それは実現しなかった。